当サイトの全てのコンテンツ(文字、音、静止画、動画、ソフトウェアプログラム、コード等の総称(投稿情報を含む))は無断転載禁止です。
All contents of this site (general term for text, sound, still images, video, software programs, code, etc., including posted information) may not be reproduced without permission.
違和感。
梅雨の頃、水面を見ているとあまり見たことがないゴカイが浮いていました。
磯で探してみたり、水面に浮いているものをまめにみているようにしているのですが、ぱっと見、このゴカイの泳ぎ方は何故か他とは違い、体全体が繊毛運動しているのではなく、体の数カ所が運動して泳いでいる感じに見えました。
今まで、結構変わったゴカイ(オウギゴカイ)やヒモムシ類、タイミングよくバチ抜け(ヤマトカワゴカイの集団産卵行動)。などもみたことがありましたが、これはその手のものとは違う感じだったので、捕まえて観察する事に。
いつの間にか使徒襲来。
で、うちに戻り観察開始。
長さは8cm程度。(収縮するので正確には測ることができませんでした)。頭は1mmもないくらい。
こいつ、動きがめちゃくちゃ面白い。と、拡大して頭をよくみてみると。
”こ、これは使徒?!”
緊急事態宣言。
”エ○ァンゲリオンに出てきそうなキャラ”。ちゃっかり偽装して本部へ現れちゃいましたか。そうですか。
最初はめちゃ小さくてわからなかったけど、頭部が白く、とって付けたように別物になっている上に、目が点。(目が点な生き物は可愛くなるのでズルい)。と、後ろ髪のような特徴的なヒゲ。
首のあたりは2本のヘアバンド状の模様があり、分かれた体は同じ形状のものが延々と繋がっていて、うねうねひらひらと、とても複雑な動きをしています。
また、胴体の上部に一箇所だけ、羽が生えているような感じになっている器官がある。(一体何のために)。
おまけに、自分の泳ぎでねじれが生じたりすると、止まった時に勝手に電話のコードのように体がよじれてしまうなど、見ていて飽きない。(結構、あたまわるい、いきものですね・・)。
とまぁなかなかに”使徒”顔負けのツッコミどころ満載のいきものでした。
こういうのを見てしまうと、自分は心が綺麗なので素直に衝撃を受けるのです。はい。
で、何者?。
でこいつ何なのだろうとなるわけですが、なかなかにわからない。
サシバゴカイ科のなにか。特徴だけだとヒモサシバに一番類似しているとこまでは分かったのですが・・・。
ということで”サシバゴカイ科の一種”としました。
※どなたかわかる方いらっしゃいましたらコッソリ教えてください。
面白い映像が撮れた。
で、とにかく動きが面白い。ずっと泳ぎ続けるのではなく、飽きたらとまる。(魚だけど、ハオコゼもそんな感じ)体の半分だけ泳ぐなど、なかなかに全身で泳いでいる姿がなかなか見れない。(遊泳力があまり無いのかも)。
そんな中、あまり意味もなく、イソヘラムシと別々に撮影するために一緒に入れていたのですが、偶然面白い映像が撮影できました。
これ、一瞬にしてぐるぐるまきにした後、体をブチ抜いて泳ぐ姿に見えますが、よく見ると実際は足の付け根を通っています。
※イソヘラムシも体や殻はそこそこ固いので、はなから貫通は無理だと思っていましたが、こんなことが他の獲物を捕食する際に起こるのだろうか?まるで釣り上がったウツボ・・。と思うような動きで、非常に興味深かったです。
こうやってよくよく観察してみると、いろんなことが分かってきますよね。
イソヘラムシは巻き添えを喰らってちょっと可哀想でしたが・・・。
どっか行った。
で、しばらく観察を続けようと、水槽の中にメッシュの枠を作り様子をみていたのですが、速攻脱走したようでいなくなっていました。(結構高さがあったので、どうやって脱走したかは不明)。
メッシュ枠の外の水槽は捕食者がウロウロしているようなヒャッハー無法地帯なのでそれ以来見かけることはなくなりましたが、また見つけたら、もっといろんな姿を綺麗な写真に収められたらいいなと思います。
こういういきものと出会えたことは、こうしたら良かった、ああしたら良かった。と教えてくれるので自分にとっては次に会えた時のために大変勉強になります。今回は特に、繁殖方法が気になるところ・・・。
いつかまた会えることを楽しみに、フィールドへ出たいと思います。(相手はたまったものでは無い)。
ということで、最後までお読みいただきありがとうございます。
いきもの。っていいですね。(おしまい)。
コメント
はァー今回も面白かったです。
いつも読んでます。
最後衝撃的すぎて爆笑しました。
すげー
喜んでいただけて何よりです。
めちゃくちゃ小さいのであまり綺麗に撮影できたりしていませんが、なかなかな個性的でした。
まだまだ”はっ!”とするいきものはこの世にたくさん溢れていると思います。
皆さんの視点を変えて行けたら良いなぁ。